今回は放射線に関する単位や放射線の測定、放射線の影響の解説です。
放射線の概要や放射壊変についてはこちらの記事をご覧ください。
放射性核種、放射線について学ぼうよく使われる単位は以下の通りです。
よく使われる単位は放射能=Bq、物質=Gy、人体=Svと覚えておきましょう。
その他には以下のような単位があります。
私はあまり使用した記憶はありませんが、頭の片隅においておきましょう。
放射線の測定は物質相互作用を利用しています。
それぞれの物質相互作用を利用した測定器は以下のようなものがあります。
上記のように様々な測定方法、測定器がありますが、対象の放射線に対して最も効率のよい方法、器具が用いられます。
代表的なものは以下の通りです。
個人の被曝線量の測定には蛍光ガラス線量計、フィルムバッジ、OSL(光刺激ルミネッセンス)線量計が用いられます。
放射性核種ごとに集積しやすい臓器があり、主な放射性核種と集積しやすい臓器は以下の通りです。
ヒトは世界平均で年間約2.4mSvの自然放射線による被曝を受けています。
主な自然放射性核種は3H、14C、40K、222Rn、226Raなどが存在しています。
この中で自然放射線の主要因子となっているのは天然比が非常に大きい40Kです。
人体の被曝は体内被曝と外部被曝に分けられ、それぞれ以下のような特徴があります。
細胞分裂が盛んなもの、未分化なものほど放射線への感受性は高いです。
つまり、細胞分裂が盛んな組織や未分化な組織ほど放射線による影響を大きく受けます。
放射線障害は被曝した本人に現れる身体的障害と被曝した人の子孫に生じる遺伝的障害に分けられます。
また、身体的障害には被爆後早期(数週間以内)に現れる急性障害と長い潜伏期の後に現れる晩発障害があります。
さらに、放射線障害は確定的影響と確率的影響に分けることができます。
確定的影響とは、しきい線量が存在し、被曝者本人のみに現れる影響です。
しきい線量を超えると発生する頻度が急増し、ある線量に達するとすべての人に現れます。
また、線量が多くなるにつれ影響の重篤度も増します。
一方、確率的影響とはしきい線量は存在せず、線量による重篤度に変化はありません。
被曝によって必ず現れるわけではなく、受ける線量が多くなるほど現れる確率が高くなるものです。
被曝者本人のみではなく、その子孫にも影響が及ぶことがあり、晩発性の影響です。
今回は放射線に関する単位や測定、影響についてまとめました。
放射線の概要についてはこちらをご覧ください。
放射性核種、放射線について学ぼう放射平衡や放射線に関する計算についてはこちらをご覧ください。
放射能に関する計算と放射平衡最後までご覧いただきありがとうございました。