こんにちは、ご覧いただきありがとうございます。
今回は薬学部を目指している方に向けて、薬学部受験の現状についてお伝えします。
現在、国内にある薬学部を持つ大学の数、定員は以下の通りです。
個別の大学名や大学ごとの定員等の詳しい情報についてはこちらをご覧ください。
薬剤師の免許を取得できるのは上記のうち6年制の課程を修了し国家試験に合格した場合のみです。
なので、薬剤師として病院や調剤薬局などの現場で働きたいと思うのであれば、6年制の薬学部に入学する必要があります。
4年制の課程は創薬研究者の育成がメインになるので、製薬企業で研究開発に携わりたい方は4年制の薬学部を目指すのも良いでしょう。
上表のように薬学部を持つ大学は私立大学が大多数を占めています。
2003年に全国に私立の薬学部が乱立され始めたからです。
2003年から2006年までの間に私立大学薬学部は24校も新設され、その後もじわじわと数が増えています。
国公立大学の薬学部に入学するのは依然として難関ですが、私立大学の薬学部であれば比較的容易に入学できるようになりました。
上記に記載したように国公立大学は難関、私立大学は比較的容易に入学できる状況です。
それでは国公立大学、私立大学の違いはどこにあり、どの程度の違いがあるでしょうか。
いくつか例をあげて見てみましょう。
まず大きく違うのは学費でしょう。
以下に比較を載せてみます。
国立大学は大学によるばらつきもなくほとんどの大学で約350万円です。
公立大学は現在以下の5校があり、大学がある県内、または市内に在住の方とそれ以外の方で学費が異なります。
また、大学によっては本人ではなく親族が大学所在地域内に住んでいれば市内/県内在住の学費で良いとしている大学もあるので、上記の中に目指す大学がある場合は確認してみるとよいでしょう。
私立大学は学校によってばらつきが大きいです。
例にとってお話すると学費が安い奥羽大学で950万円程、学費が高い立命館大学で1400万円程となっております。
私立大学薬学部では学費が高い学校と低い学校では6年間で500万円程も差があります。
いずれにしても国公立に比べると大幅に高額です。
私立大学の薬学部を目指すのであれば各大学の学費等のかかる費用を調べてみてくださいね。
偏差値にも大きな違いがあります。
国公立大学ではトップの東京大学が67.5、ボトムの金沢大学が57.5となっています。
一方、私立大学ではトップの慶應義塾大学が65、ボトムでは千葉科学大学や北陸大学がボーダーフリー(不合格者がほぼおらず偏差値設定不可)となっています。
私立大学はまさしくピンきりの状態です。
偏差値ですべてが決まるわけではありませんが、後述する薬剤師国家試験の合格率や進級率等に関しては偏差値が高い大学が有利なのは間違いありません。
薬剤師国家試験の合格率にも差があります。
2021年国家試験において、国公立大学ではトップの東北大学、金沢大学では100%、ボトムの京都大学でも80%です。
一方、私立大学ではトップの医療創生大学が100%、ボトムの姫路獨協大学では43.3%でした。
大学ごとの詳しい情報についてはこちらをご覧ください。
ただし、大学によっては国家試験の合格率は高くても進級率や卒業率が低い大学もあるので注意が必要です。
私が通っていた大学では進級や卒業の判定が厳しく、毎年2〜3割が留年、卒業延期になっていました。
なので、見かけ上の国家試験合格率は高くなっていたように思います。
こちらの出願数が多いのに受験者数が少ない大学は注意が必要かもしれません。
上記リンクの5年次進級率についても低い大学では30%台というところもあるので、薬学部受験を検討する際には参考にするとよいと思います。
今回は薬学部受験の現状をご紹介しました。
各大学ごとに紹介すると膨大な量になってしまうので、個別の紹介は割愛しました。
目指す大学が定まってきたら各大学に資料請求してみましょう!
偏差値や国家試験合格率だけが大学のすべてではありません。
各大学ごとに理念があり、自身が目指す薬剤師像に近い大学を目指すのが一番だと思います。
薬学の勉強は大変なことも多いですが、やりがいのある仕事だと思います。
あなたも素敵な薬剤師を目指してみましょう!!